・・77年建設、築42年の住まいを耐震改修&快適リフォームです!!
耐震補強と合わせて、きもちよく改修しました・・!
天井は杉の羽目板張り 床は杉の36mm板の上にウール100%絨毯張り・・
改修の工夫やポイント満載です
改修前のリビングダイニング
耐震診断をすると
1階X方向が0.59
2階X方向が0.56と
0.7を下回ったので
0.8〜1.0を目途に
耐震補強をすることに・・
設備も改修時期なので
ちょうどいいタイミングです
耐震補強計画計算をすると
1階のLD廻りと
2階の洋室1室を補強すると
1階が0.84 2階が0.98まで
改善できます
Y方向は、1,2階とも
1.1を上回っているので大丈夫
壁はインシュレーションボードなので
耐力はほぼありません
まずは壁と天井の撤去です
耐震壁とするには
構造用合板で土台から
梁までをつなぐことが必要なのです
この状態で
補強するヶ所の構造材を
確認します
耐震壁を構成する
管柱の設置
二階床面剛性を補強する
火打材の設置等を行います
壁の中を通っていた
二階への給排水管は
この機会に
断熱防露巻きを実施しました
給排水音も低減できます
断熱の改修・設備の補修
電気の配線替え等
耐震改修時にできることを
前もって十分検討しておきます
床のフロアーパネルも
劣化して撓んできていたので
全面改修することにし
剛床工法に変更する為
根太まで撤去しました。
生活しながらの改修なので
夕方には玄関からの通路を
仮設で設置していただきました
棟梁の細やかな気配りで
工事中の生活の快適度が
大きく変わります
いよいよ耐震補強工事です
計算した位置に
構造用合板で補強した耐震壁を
設置していきます
構造用合板で土台から梁までを
繋いでいきます
柱や梁には
耐震金物を取り付け
地震力に抵抗します
構造用合板を設置しない柱にも
どの程度の引き抜き力が
掛かるのかを計算し
対応した金物を取り付けます
既設の筋違には
2000年告示仕様の
筋違耐震金物を取り付け
筋違金物の下に
土台と柱を接合する
引き抜き力に抵抗する
金物が見えています
小さいけれども
大切な金物です
床面は根太を無くし
12mmの杉材を3層交互に複合した
杉Jパネルを張り
剛床を構成しました。
直貼りすることで面剛性が高まり
また杉無板の3層構造なので
とても断熱性が高く
直に触れても
杉特有の温かみがあります
このまま仕上げても十分な
美しい杉材です
杉Jパネルが張れたときが
ちょうど15夜だったので
ススキを荘ってみました
陽光にすすきが
きらきらと輝いていました。
庭の緑に映えて
思わずパチリ!
耐震壁にする構造用合板は
土台から梁までをつなぎますが
壁下地として使う構造用合板は
床面から天井面まで張り
計算外の耐力を発生して
耐震バランスを
崩さないようにします
一部分だけ強すぎても
家全体にとっては
マイナスになる時があるのです
改修前は岩綿吸音板張り天井でしたが
杉板張りにするので
天井野縁もピッチを細かく
設置しています
スケルトン状態になっていた室内が
だんだんと形を整えていくのが
愉しめます
天井裏に走っているパイプは
光ケーブルを通す為の
空配管です
LDから続く廊下も
壁耐震補強と
天井下地が
出来てきました。
天井があいている間に
隣接する居室への
必要な電気配線を送っておきます
床は汚さないように
養生パネルで覆われ
毎日きれいに掃除をして
帰られるので
気持ちよく過ごせています
1階の工事が一段落し
次は二階の耐震改修です
天井を撤去すると
地松の丸太が現れました
小屋組みを見ていると
42年前の大工さんの仕事が
彷彿とさせられます
2階の既存の筋違にも
耐震金物を取り付けていきます
42年前はこういう金物がなく
釘で留めているだけでした。
大きな地震のたびに
住宅倒壊の原因が調査されて
建築基準法そのものが
改正されていきます
現在の耐震金物は
神戸大震災を契機に
整備されてきました
外壁に面する妻壁部分には
セルロースファイバー断熱を
充填していただきました
断熱性能は格段に上がり
吸放湿性能も高まります
1階の天井裏に面するヶ所は
高性能グラスウール充填です
この個所から
1階の天井裏にも
断熱材を敷いていただきました
1階の天井下地の
プラスターボードが
張り進められてきました
この工事の時には
プラスターボードの粉が散乱
するのですが
大工さんが帰られた後は
粉一つ落ちていません
仕事が丁寧な大工さんは
掃除も丁寧にされていますね
若干傷んでいた扉枠も
この際取り換えることになりました。
額縁决りのある上枠に
樋端のついた縦枠が
角出しで組まれ
取り付けられました
物入の内装をさわらずに
枠だけ変えるのは
とてもやりにくいと思いますが
きれいに取り換えて
いただきました
枠を取り換えた
廊下突き当りの物入ドアです
各枠廻り、壁下地が
出来てきました
枠廻りは既存の
シオジ練りつけ面材ドアの
色に合わせて
OSCLで塗装します
リビングダイニングに
杉の羽目板の天井が
出来ました。
赤味白味があるのは
無垢の味わい
杉板は断熱とともに
音を柔らかく響かせる
音響効果もあります
廊下部分も
杉張り天井が
つながります
リビングと廊下の天井は
杉の無目で
見切っていただきました
木目の美しい無目です
天井板廻りの
杉の廻縁
入隅の留め加工は
大工の腕の見せ所です
赤味白味のラインも
通っているのは
すごい!
リビング窓廻りの
杉額縁納まり
ボード决りの下地側を
伸ばして
柱まぐさに留め付けています
これで留め納まりが
しっかり固定できます
リビング窓上に
カーテンボックスが復旧
新しく造り直して
いただきました
リビングの階段入り口に
天井吊りの
ハンガードアを新設しました
額入り片引戸で
クロス張仕様なので
壁と同じ仕上げにできます
天井無目廻りにも
杉の廻縁が
取り付けられました。
ハンガードアの床ガイド廻りの
取り合い
絨毯の厚み15mmを
嵩上げしています
杉板天井に
直付け型の
LEDダウンシーリングが
付きました
必要な場所に必要な明かりを・・
ライトコントロールで
照度も調整できます
廊下のダウンシーリングは
白熱灯60W相当の
LED照明です
内装工事が始まり
珪藻土壁紙が
ピシッと張られたリビング
急激に乾燥しないほうが良いので
雨模様の天候が
幸いしました。
階段室の入隅まで
珪藻土壁紙が
伸びていき
リビングとのつながりが
生まれました
壁の出隅に取付けられた
杉の見切
珪藻土壁紙の
ボーダーラインを
受けとめ納めています
ハンガードアにも
珪藻土壁紙が仕上がりました
ドアの高さが天井高なので
壁との一体感があります
ソフトクローズが付いているので
気持ちよく開閉します
最後の仕上げは
ウールの絨毯です
継ぎ目のない1枚の絨毯が
隅々まで敷き詰められ
新たな気持ちいい空間の
出現です
改修前の浴室の壁は
108角班磁器タイル張り・・
外壁側の壁は冬季はかなり冷たく
温まるのに時間がかかっていました
窓ガラスは断熱性能の高い
真空ガラスに変えていたので
今回は壁の断熱性能の改修です
水栓や手すりのついている部分を除いて
200角の断熱性のあるサーモタイルを
既存タイルに重ね張りをしました
サーモタイルは気泡をたくさん
含んだ基材でできているので
熱伝導率が小さく
熱を伝えにくいタイルなのです
色目も落ち着いたベージュで
安らぐ空間になりました
床のタイルも釉薬のかかった
磁器コインタイルだったので
お湯で温めないと
ひんやりとした足ざわりでした
発泡ウレタンの
バスマットは欠かせない
アイテムでした
床も全面断熱性の高い
50角のサーモタイルで
改修しました。
足がヒヤッとせずに
冷たさが激減。
ヒートショックを防止し
きもちいい空間に
なりました。
耐震改修をされるときには
ぜひ生活の中で色々感じていた
住まいの問題点を
きもちよく解決する絶好のチャンスです
気になっているところを
ピックアップしておいてから
耐震改修&快適リフォームを
ご相談ください
・・人にやさしくきもちいい、街にとけこむたてものを・・
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