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☆後三条の家 新築工事・・  

緑豊かな庭の樹々を
和の書斎からゆったり眺めます




庭を愛で、一番寛ぐ居場所です・・





この地には
江戸時代から足袋を商っていた
二階建ての商家が
街道沿いに建っていました

屋根裏の辻子には
足袋の金型やお茶の道具が
たくさん保存されていました



芹川が近く湿気の多い土地は
かなり柔らかい地盤で

既存建物の玉石基礎が
ところどころ沈み込んでいました

今回表層の地盤改良を行い
基礎の形式を布基礎として

自重の軽減を
計ることにしました



外壁は化粧柱、化粧土台を付けた
真壁ラスモルタル塗りの上
聚楽調の吹付けで仕上げます

下地に張るラス板を斜め張りとして
モルタル塗りでの外壁通気を
可能にしました

玄関建具は既存の商家で
使い込まれていたものを使用しました
旧家を知る人たちと
再び出逢う家の顔です



商家でなくすまいとしての建物は
街道から三間ほど
奥に下がって建てました

平屋建ての大屋根は
三州いぶし瓦一文字葺き

腰葺きは緑青色の
ガルバリウム鋼板段葺きで

軒先を低く抑えた
たたずまいです


幅三尺の里道に囲まれた
かなり広い裏庭です

商家の中庭に据えられていた
灯篭、蹲、庭石や多くの庭木たちに

造園マイスターが
新しいいのちを吹き込みました

庭の周囲は風通しよく
ベニカナメモチの
低い生垣を廻らせました






杉を圧密加工した床材を
温水床暖房の上に張りました

広い居間の杉磨き丸太が仏間の結界を創りだします

壁にはセルロースファイバーの断熱材が
高密度で吹きこまれ
珪藻土の壁で仕上げました

夏は涼しく冬温かい外壁となりました




居間の上部は杉の厚板で葺いた
野地板までの空間が広がっています

束と頬杖が米松の登り梁を受け
空間の膨らみを創り出しました

厚い杉野地板の上には
断熱のための複合版が
瓦からの輻射熱を防ぎます




居間の上部の妻壁に
北の空から柔らかい光を取り入れる

一対の開口を明けました

居間から青空を見上げる
気持ちいい空間を生みました




畳敷きの書斎から
ゆったり庭を眺めます

壁の造付本棚は
杉集成板で組み立て
書院机は栃の木の面皮で
収納建具は杉の舞良戸

欄間は旧家でつかわれていたものを
透かし欄間に嵌め込みました




キッチンの床は
今と同じ床暖房の上にコルクタイル張り

キッチンの窓からは表の様子が
分かります

壁は珪藻土とタイルを張り
天井は吹き抜けで

熱がこもることはありません


 

洗面の床はコルクタイル
壁は杉板 天井は檜の板

建具は杉の舞良戸とし
自然塗料仕上げ

窓には鏡の内障子を
建て込みました

 





床も天井も杉厚板張り
両側の建具も杉の舞良戸

壁は珪藻土塗りと気持ちのいい廊下になりました

奥から玄関の光がこぼれてきました

 


家の内と外の中間領域としての
杉板張りのデッキです

屋根の掛かったスペースは
居間の領域を外部に拡げます

クライアントの教え子たちと
ゆっくり集える場所が
できました

 


旧家の和箪笥部屋で
使われていた

昭和の薫りがする
ガラスセードの照明器具です

玄関ホールに顔を出し
訪れる人々を迎えます

 


旧家の仏間に使われていた
雁の釘隠しです

新しい棲家の真ん中の
仏間を組み込んだ居間の中に

新たな居場所が出来ました
家の先祖が懐かしみます


 
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