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☆垣見の家新築工事・・  

・・都市計画による移転新築工事を行いました・・

   

幸いにも、今までの場所のすぐ近くに移転場所が見つかりました。

今までは建坪が狭く、1階が店舗、上階がすまいで上がり降りが大変!
収納場所も不足していましたので、移転新築計画では
1階に店舗もすまいもレイアウトし、収納も充実・・
高齢者でも住みやすい工夫満載です




1月の大安吉日
いよいよ地鎮祭です

2年半かけて計画を練った
プロジェクトが
スタートします



近江盆地のこの地域は
広く沖積低地が分布していて
N値3程度の地盤が4Mほど
堆積しています。

環境にやさしい
砕石に依る地盤改良を行い
べた基礎を採用することにしました。



手練れの大工さん達によって
上棟もスムーズに進みます。

吹き抜けで小屋組みが
現わしとなる店舗部分は
さすがに時間を費やしていました。




筋違や柱には
耐震補強の金物が付きます。

構造金物もどんどん進化し
より小さく、納まりの良い金物が
開発されてきているのです。



大工さんたちが苦労した
店舗現わし小屋組みの
隅切り寄棟部分

梁・母屋・束は化粧となるので
超カンナ掛けをして
養生紙で包んであります。

屋根断熱のスタイロフォームが
垂木間にはめ込まれました。


屋根はガルバリウム鋼板の
たてはぜ葺き
棟にはタニタの
通気棟が付きます。


 
 

キッチンとリビングダイニングを
一つの空間として
拡がりを生み出します。

キッチンカウンター部に
二階の大梁を受ける
丸柱を組み込みました。



店舗部分の床面積は
あまり広くはないので
吹き抜けで空間を拡げました。

少々面積は狭くとも
ゆとりある空間を生み出します。
そのために
店舗部分に二階は載せずに
平屋の小屋組み空間と
しています。



寝室につながる廊下空間は
天井を若干低めに
抑えています。

部屋に入った時の
空間のイメージを
より広く感じる為なのです。



階段スペースは
水平に広がる住空間に対して

垂直方向の空間に一気に転換する
劇的な空間です。

見上げる視線が外部に抜ける開口部は
階段空間には
必須な要素です。



劇的空間に
変化をもたらす要素の一つが
手すり壁の形状です。

手すりとの関係性が
自然になるように
天端の段板の寸法を
調整しています。



前面道路の隅切りに合わせた
店舗入り口

入口を窪ませることによって
庇先から約1Mの
軒下空間を生み出しています。




二階外壁が一階と同じ位置の場合
一階の庇は柱から持ち出した
腕木で出桁を支えます。

腕木先端下端の繰形は
若手大工さんが
棟梁に教えてもらいながら
きれいに付けました。



吹き抜け空間をつくる
店舗の軒高は一階軒高よりも
少し高く

勝手口へのアプローチは
軒下部分を伝っていける様に
勝手口位置を
決めています。



店舗の壁付飾り棚は
壁の中からの持ち出しです。

奥行きの小さな物の
展示するのに
ちょうどいい寸法にしています。




壁の中からの持ち出しなので
目障りな受金物が
ありません。

茶道で係わる陰陽では
奇数が陽となるので
棚は五段としています。




店舗の吹き抜け空間は
暖房時には
ウィークポイントです。

暖気を循環させる
シーリングファンは
有効な対処となります。




階段の一段の寸法は
高齢になっても楽に上がれる様に
158mmに。

移転前の建物の階段は
とても一段が高くて
気合を入れて上り下り
されていました。



階段室の垂直方向の空間は
住空間の中の
換気ダクトの役割も果たします

階段空間の出来るだけ上部に
通気の出来る開口部をつけておくと

夏季の自然換気が
効率的に行えます。

 

階段室の換気ダクトに面して
二階の納戸からの
通気用開口部を開けています

住空間にとって
階段空間の果たす役割は
多くの要素を含みます。


 

洗面脱衣室の壁は
杉板張りです。
断熱性能が高く吸放湿性を持つ杉材は
脱衣スペースには打ってつけです。

結露も起こさずヒートショックも
和らげる効果があります。


 

キッチンスペースに接して
勝手口収納スペースです。

買い物の取り込みや
ゴミ出しのし易さは
勝手口の位置が
大きく影響してきます。


 

店舗の壁埋込棚の
コーナーディティルです

出隅コーナーの
丸面取りが
丁寧に仕上げてあります


 

ダイニング側から見た
キッチンスペースです。

キッチン前の棚の高さは
キッチン側の調理道具を
隠せる高さにしています。

調理道具を出しっぱなしにしても
ダイニング側からは
気にならない様な高さに
設定しています。

温水床暖房も設置され
冬もきもちいいスペースと
なりました

 

仏間の八畳間は
リビングダイニングからの続き間で
人がたくさん集まった時の
拡張スペースとなります

立派な四尺幅の仏壇は
仏間の真中に設置して
両脇は
床の間と仏具収納庫です。

 

トイレの壁も
断熱性の高い杉板です。

ひんやり感のない場所に



 

ユニットバスの扉は
二枚引き込み戸なので
開口幅を十分確保できます

開口部の際、浴槽サイド
浴槽内にも手すりを設置

高齢者にも安全に
ユニバーサルデザインの
浴室です


 

店舗スペースが完成です
陸梁・登り梁・母屋が
化粧の現わしです。

天井の一番高いところは
4m60cmにもなります

LEDのライン照明が
陸梁に付きました。


 

建物外壁はアイボリーホワイト
店舗部分はライトグレー
屋根は銀黒色

RCの塀は聚楽色

全体的に和のティストです


 

新しい店舗の右奥に
移転前の店舗が写り込みました

このすぐ後に
既存店舗が解体撤去されたので
貴重な一枚となりました


 

幹線道路に面した塀

外壁に設けられたパティオ部分に
トイレと浴室の開口部が開けられて

道路からの視線を気にする必要が
ありません




 

勝手口側に設けた門と塀

勝手口が裏玄関の役割を
果たします。

足掛け三年のプロジェクトが
出来上がりました。
 
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