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心も体も健康に・・『健康コラム』です・・
2017年
・・医療生協草津北支部ニュースから・・
≪バックナンバー≫ 16年/
**2017年 10月号** . ・・健康コラム134 『緩和ケア』その6・・ 医療用麻薬 |
医療用麻薬について、 もう少し詳しくお話しします。 医療用麻薬は専門の知識と 資格を持った医師だけが処方できる、 国が認定した薬です。 取り扱える薬局も限定されていて、 不正使用にならないように、 いつ、だれに、どれだけ使われたか、 を記録されます。 基本は飲み薬ですが 貼り薬や坐薬、注射もあり 口から薬が飲めなくなっても 使用できます。 飲み薬は錠剤・粉薬・液体と そろっていて、 効き目についても摂取して すぐ効果があるものから 数日かけてゆっくり効くものまで、 さまざまな種類があります。 痛みの強さや状態に合わせて、 一人ひとりきめ細かに調整できるように なっているのです。 《こびらい生協診療所 嶋田 歩》 |
**2017年 09月号** . ・・健康コラム133 『緩和ケア』その5・・ モルヒネについて |
がんに伴う体の痛みのほとんどは、 鎮痛薬を適切に使うことで 治すことができます。 痛みを和らげるために 必要な量や種類は、 痛みの原因・強さ・薬に対する 個人差などによって異なります。 がんの痛み止めの代表といえば モルヒネなどの医療用麻薬です。 「中毒になる」「命が縮む」「最後の手段」 などの悪いイメージを持つ人が 少なくありませんが、 医療用麻薬は痛みの治療のために 医師から適切な指導を受けて使う限り、 麻薬中毒を生じることはありません。 もちろん命が縮むこともありません。 医療用麻薬には主に 便秘・吐き気・眠気などの副作用がありますが、 予防のための薬を使うなど 対応策が整っています。 医師の指示のもと、 上手に使えば全く怖くありません。 《こびらい生協診療所 嶋田 歩》 |
**2017年 08月号** . ・・健康コラム132 『緩和ケア』その4・・ ホスピスとは |
現在、緩和ケアは がんの治療中かどうかや、 入院・外来、在宅療養などの場を問わず、 受けることができるようになってきています。 がん治療と並行して受ける緩和ケアは、 主に緩和ケアチームが担当します。 緩和ケアチームは、 がん治療の担当医などと協力して 緩和ケアを提供します。 全国のがん診療連携拠点病院には すべて緩和ケアチームがあり、 入院・通院治療を通じて 緩和ケアを受けることができます。 がんを治すことを目標にした 治療が困難となったり、 あるいはこれらの治療を 希望しない方が、 通院困難となった場合は 緩和ケア病棟へ入院して、 苦痛に対する専門的な知識と 技術に基づいた治療を受けるができます。 「ホスピス」とも呼ばれます。 そして、この緩和ケア病棟で行われる治療を 在宅で行うのが在宅ホスピスです。 《こびらい生協診療所 嶋田 歩》 |
**2017年 07月号** . ・・健康コラム131 『緩和ケア』その3・・ 在宅ホスピス |
乳がんで闘病中だった 小林麻央さんが自宅で逝かれました。 ご冥福をお祈りいたします。 麻央さんは5/29に病院を退院され、 亡くなるまでの1か月弱を自宅で過ごす、 在宅ホスピスを選択されました。 この間連載している 「緩和ケア」の一つです。 また、病院を持たない こびらい生協診療所が実践している 医療でもあり、 実際に昨年度は16人の患者さんを 自宅で看取らせていただきました。 このうちの約半数はがん末期の患者でした。 わが国で在宅ホスピスを開拓してきた 第一任者である川越厚医師は、 現在では制度も整備され、 在宅でも病院ホスピスと同程度の ケアを提供できると断言されています。 いまや自宅でも不安や苦痛なく 最後の時を迎えられる時代なのです。 《こびらい生協診療所 嶋田 歩》 |
**2017年 06月号** . ・・健康コラム130 『緩和ケア』その2・・ 癌に伴う苦痛 |
前回のコラムでは 「緩和ケアはがんと診断されたときから行う、 身体的・精神的な苦痛をやわらげるためのケア」と お話ししました。 がんに伴う苦痛は、 @病気そのものに伴う痛みなどの 身体の苦痛や治療の 副作用に対する苦痛、 A不安・心配などの心の苦痛、 B仕事・家族・経済的な問題などの 社会的な苦痛、 さらに、C死に対する恐怖や 生きる意味への問いかけなど、 多岐に及びます。 さらにその苦痛は 患者さん本人だけでなく、 周囲の家族にも影響します。 それら全体をまるごと ケアするのが緩和ケアです。 痛み止めや安定剤などの 薬物治療、 専門家によるカウンセリング、 医療費の助成制度や時短勤務 ・介護休暇などの社会制度の利用。 これらがうまく連動することで 生活の質を向上させ、 治療そのものにも良い影響をもたらします。 《こびらい生協診療所 嶋田 歩》 |
**2017年 05月号** . ・・健康コラム129 『緩和ケア』その1・・ 緩和ケアとは・・ |
「緩和ケア」という言葉に、 どのようなイメージを持っていますか? 「がんの治療ができなくなってから、 最後の最後に受けるもの」と思っている方が まだまだ多いようです。 確かに昔はそういう時代もありましたが、 今の緩和ケアは「がんと診断された時点から、 その進行度や悪性度に関わらず、 がん治療と並行して行うもの」とされています。 早期から緩和ケアを併用することで、 がんの治療成績や予後が良くなるという、 複数の研究結果が報告されています。 緩和ケアはがん治療の一部というのが、 今の医療界の常識です。 がん診療連携拠点病院の 指定を受けている医療機関は、 すべて緩和ケアを行えるように 整備されています。 そもそも緩和ケアというのは、 病気による体や心の痛みやつらさを 和らげる治療のことです。 この緩和ケアについてもっと詳しく 理解できるように、 シリーズで連載していきます。 《こびらい生協診療所 嶋田 歩》 |
**2017年 04月号** . ・・健康コラム128 『肥満と癌』・・ |
肥満は糖尿病や高脂血症、 高血圧などの生活習慣病の基礎であり、 動脈硬化を進行させ、 脳梗塞や心筋梗塞を引き起こすことは、 皆さんよくご存知だと思います。 では、肥満が癌の原因だと 言われているはご存知でしょうか。 肥満と癌の関係を示した研究は これまでに複数ありますが、 やり方や対象がバラバラで 信頼性がイマイチでした。 そこで、英国の研究者グループが、 既存の研究について条件を揃えて 再検討したところ、 10種類の癌は 肥満と関連する強力な根拠があったと 報告されました。 10種類の癌とは、 食道癌、多発性骨髄腫、胃癌、 大腸癌(結腸癌、直腸癌)、胆道系癌、膵臓癌、 乳癌、子宮内膜癌、卵巣癌、 腎臓癌、です。 まさに肥満は万病の元ですね。 《こびらい生協診療所 嶋田 歩》 |
**2017年 03月号** . ・・健康コラム127 『ためしてガッテン!』・・ |
2/22放送の「ためしてガッテン!」を ご覧になった 睡眠障害 これ自体は間違いではないのですが、 「だから睡眠薬が糖尿病に効く!」と 続けてしまったために、 大問題になっています。 日本睡眠学会と 日本神経精神薬理学会から、 番組内容に異議の 申し立てがあり、 厚生労働省も問題ありとして NHKを厳重注意しました。 結果、NHKは内容に誤りが あったとして ホームページと番組内で謝罪をする 事態となりました。 テレビだけでなく、新聞や雑誌、 インターネットなど、 医療に関する情報は様々な形で 日々大量に目にすることと思います。 しかし残念ながらその全てが 正しいわけではありません。 「本当かな?」と少し疑うくらいのつもりで 受け止める方が賢いのかもしれませんね。 (こびらい診療所長 嶋田歩) |
・・人にやさしくきもちいい、街にとけこむたてものを・・
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