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****2003年1月号****

《バックナンバー》 2002年5月〜8月9月10月11月12月


『つ ぶ や き』2003年1月号

 

mark105.gif - 875Bytes2003年1月19日(日) ・・・『初釜で炉初炭手前』・

 裏千家の茶道を稽古を続けているので 正月は初釜で始まります。今年の初釜では炉の初炭手前をさせていただきました。湯を沸かす炉に炭をつぐ作法で、茶を立てるため大切な湯を沸かすための充分にコントロールされた火力を確保するための炭の量と組み方が細かく定められており、その炭を据えるための灰を丁寧にならし、灰が薄くかぶった塗りの炉縁を羽箒で優しく掃き清める・・・

なんとも全ての「もの」に対するこまやかな心使い、気配りには学ばされるところが多い・・昔からの作法の中には自然界の全てのものに対する尊敬の念が満ちているようです。現代の建物のスクラップ&ビルドといった使い捨ての考えとは対極にあるものです。ものがあまり無かった時代、それだからこそ一つ一つのものに対する丁寧な扱いが、自然に対する謙虚な人間の姿勢をかたちづくっていました。

その自然に対する姿勢を失わせたものはなんだったのか・・大きなスパンで見直していきたいものです

 

mark105.gif - 875Bytes2003年1月10日(金)11日(土) ・・・『東京めぐり・江戸めぐり』

 東京での幹事会に出席したあと、東京の今と昔を見ることにしました。

昨年建替えが終わった丸の内新ビルは平日の昼だというのに、驚くほどの人で溢れていました。37階には滋賀の八日市が本店の会席料理店の招福楼が入っています。数奇屋風のエントランスが高級感を醸し出していました。4店の高級店が入る37階だけは、あまり人影がありません。リーズナブルな飲食店が入居する低層階はそれぞれの店の前に行列ができていました。白いインテリアの中に浮かぶガラスの階段を降りながら カーテンウォール越しに見える赤レンガの東京駅がなんともいい風情でした

翌日江東区にある東京現代美術館に富岡八幡宮から歩いて行ってみました。深川八幡祭りで有名な富岡八幡宮は商売繁盛祈願の会社関係者であふれ、ここにも不況の影が・・・。露天でにぎわう門前仲町を抜け、水と緑があふれる木場親水公園と木場公園を通っていくと、巨大な幾何学的オブジェのような東京現代美術館がちょっと感動的に現れてきます。日本とアメリカの現代美術の展示もいいけど、たてものがステキです。

現代美術館から10分ぐらい歩くと江東区の深川江戸資料館に到着しました。地下1階から3層分の吹抜空間の中に江戸時代の深川の街並みが見事に丸ごと再現されていて、とても興味深い空間となっています。町人の長屋の断面が展示されていたのですが、最小限の空間を極めて合理的に作り上げていった江戸時代の大工のすごい技です・・!

最後は有楽町の映画館で「たそがれ清兵衛」を観て総仕上げです。そこには江戸時代の庶民の生活があふれていました。囲炉裏のはぜる音と、枝の燃えるにおい・・お膳の欠けた椀に装った味噌汁の香りが漂ってくるような温かな映画でした。

        ☆いい東京めぐり・江戸めぐりとなりました☆

 

 

mark105.gif - 875Bytes2003年1月5日(日) ・・・『魂の響きを伝える』・・ 

新年にふさわしい、熱い情熱が伝わってくるドキュメンタリー番組を見ました。NHKスペシャル『小沢征爾・魂の響きを伝える』という番組です。昨年9月、ボストン交響楽団の音楽監督からウィーン国立歌劇場の音楽監督に就任した小沢征爾さんの音楽に対する心からの情熱、音楽を取り巻く人々への熱い思いがちりばめられていました。

若い音楽家たちを引き連れて片田舎の学校やお寺で突然コンサートを開く音楽キャラバンを14年前からつづけている。世界的チェリストのロストロポーヴィチさんと共に。ふだんクラッシック音楽に触れたことのない人たちの反応は音楽家を感動させ、音楽をすることの喜びを新にさせるのだという。

山の中の中学校で開いたコンサートのお返しに、と中学校の生徒達が合唱を小沢さんにおくる。ひたすら歌う生徒達の姿に感動して涙を浮かべる小沢征爾さん。これが小沢さんの音楽の源泉なのでしょう。純粋な魂で真摯に音楽に常に真正面から向き合う。

いつでも、どんなときでも、諦めないで常に理想を追い求める・・音楽も建築も、人間の魂に響くものをめざすのは同じです。常にピュア−に常に全力で・・その姿勢を見習っていきたい。

魂の響きをからだ全体で表現して伝え、歌い手に実力以上の力を発揮させる小沢征爾さんを。

 

  

mark105.gif - 875Bytes2003年1月1日(水) ・・・『新年を祝う』・・ 

あけましておめでとうございます。ここ数年旅行に行ったり、スキー場で新年を迎えていたので、ひさびさにゆっくりとしたお正月です。家族揃って新年の記念写真をとっておせちとお雑煮をいただき、ゆったりと新年を祝いました。

午後街に出ると元旦だというのに、スーパーや電気店、シューズ店など多くの店が開いていました。晴れ着で買い物を楽しむ人でかなりの賑わいです。でもそこで働いている人たちの表情にお正月はありません・・・

その社員達の家庭はお正月をどのように迎えるのでしょうか。仕事だからしかたがない・・と、お父さんやお母さんのいないお正月を迎えているのでしょう。でもほんとに仕事だから仕方がないのでしょうか・・何かおかしい!!

充実して生きることを楽しむために働いているはずなのにね。新年を家族と祝い、近所の人たちとあいさつを交わし、地域の人たちと、静かにお正月を祝う・・・どこにいってもそんな情景が目に映る。近い将来そんな日本にしていきたいものです。

でも神社とお寺は元旦が一番忙しいのでしょうね。将来も・・

 

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