| HOME | すてきな建物めぐり | きもちいい建物紹介 |  いき・粋HFD | HFDのつぶやき | リンク集| お問い合わせ

hfdlogo1.jpg - 9,671Bytes

logotubuyaki.jpg - 9,551Bytes

****2010年 12月号****

《バックナンバー》 2002年2003年2004年 2005年2006年2007年2008年2009年


『つ ぶ や き』2010年

                ≪ 中世の説経の世界に浸りました・・・≫

2010年12月04日(土) : 草津宿本陣でささら語り説経を聴く・・ 

           ・・本陣の中に 中世の世界が出現しました・・

草津の宿本陣が開催している本陣楽座の
第5講として
よこやま光子のささら語り
5説経の一つの「さんしょう太夫」が
開講された



安寿と厨子王が登場する
説経の「さんしょう大夫」は
森鴎外が現代語に訳した
「山椒太夫」と比べて
極めて残忍で怨念がこもった語りである

中世室町時代あたりから始まった
大道芸語り物としての説経

よこやま光子は古語体の語りを
リズミカルに躍動感あふれる語りで
丁度一時間で演じ切った

驚いたのはその絶妙な「間」だった
その「間」によって語る時が切り替わり
語る場面が一気にワープする

「間」が時間と空間の拡がりを
豊かに生み出していた

建築にも「間」が求められる
「中」と「中」、「中」と「外」の空間を
「間」の空間が繋ぐことによって
豊かに拡がっていく・・・

「間」が生み出す説経の大きな世界と
建築の空間の拡がり・・

「さんしょう太夫」を聴きながら
本陣の空間が揺らめくように
感じていました・・・



                  ≪ スポーツの秋です・・・≫

2010年11月12日(金 ) : 31人の子どもたちと冒険ハイキングへ・・ 

           ・・子どもたちの元気がうれしくなりました・・

地元の公民館から
琵琶湖まで
川沿いに歩く冒険ハイキングを
青少年育成会議が取り組んで
先月24日に開催しました

小学校1年生から6年生まで
31人の子どもたちが賑やかに参加

片道4qのコースは1年生の子どもたちには
少しきつかったようです
でもみんな頑張りました

琵琶湖畔の広場でみんなで食べる
バーベキューの味は最高!!

日頃スポ少や塾やPCゲームで
姿を見ることの少ない子どもたち

湖畔で走りまわる子どもたちを見ていると
ほっとした気分になりました



特別参加の校長先生のお住まいは
キャンプ場のすぐ近く
地元のお寺の前で記念写真をパチリ・・!!

なんとも気持ちのいい秋の休日となりました



                  ≪ 芸術の秋です・・・≫

2010年10月09日(土 ) : 2010無名塾公演『炎の人』を観てきました・・ 

           ・・仲代達也のゴッホに圧倒されて・・

ゴーギャン、シニャック
ロートレック・・と
ヴィンセント・ヴァン・ゴッホ

画家たちの強烈な個性が交錯した
パリとアルルが舞台だ



第1幕で炭鉱での労使紛争で
労働争議の先頭に立ち
会社側との交渉にあたる
宣教師のゴッホが描かれていた

ゴッホの純粋な人間観を表す
意図なのだろうか・・興味深い場面構成だ

ゴーギャン達からの影響を
まともに受けるゴッホ・・
しかしそれは単なる模倣ではなく、
ほとばしる創造力の世界に
多くの影響を激しく吸収していく
ゴッホの姿勢そのものだったのだろう

創造性を究極まで追い求め
異次元の世界に足を踏み入れた
ゴッホ・・・

その極限の生き様を
仲代達也が好演・・

能登演劇堂ならではの
ホリゾントが開き
舞台の後ろに広がる能登の山林が
アルルの風景と重なった



                  ≪ おしらせです・≫

2010年10月01日(金 ) : 今森光彦 里山みらいじゅく2010・・ 

                   ・・すてきな催しです・・

友人の写真家 
カントリースタジオの冨江さんから
すてきなチラシをいただきました



写真家の今森光彦さんが主宰する
美しい里山自然を後世に伝えたいと企画された
『里山みらいじゅく2010』です

今月10月23日(土)に
滋賀県湖西地方の大津市仰木地区の
美しい棚田を今森さんと歩き

そのあと絵本作家あべ弘士さんの講演会 &
あべ弘士と今森光彦対談が
予定されています

当日9時にJR湖西線「おごと温泉」駅集合
16時閉会予定
参加費¥1500 当日徴収です

お申し込みは 今日から10月3日まで
メールでのみ受け付けです
先着150名まで 雨天決行!

申し込みアドレス: ogawa.l@chive.ocn.ne.jp です
お問い合わせ 080−6211-4293

『お名前・住所・年齢・TEL・お弁当の要否』を
お知らせください
お弁当は¥700で地元の人が作った
新米おにぎり・お汁・漬物 です
お箸とお椀は持参になります

とっても気持ちのいい秋の一日を満喫できそうですね!

私は当日
草津市下笠で
青空健康チェックと葦笛コンサートの
お手伝いです!

残念!!



                 ≪ HFDスタッフのつぶやき・・・≫

2010年6月14日(月 ) : 石川遼と辻井伸行・・ 

                   ・・現代の若者たち・・

『天才じゃなくても夢をつかめる
10の法則』
なんとも興味をそそられるTVのタイトルだ。

プロゴルファーの石川遼と
ピアニストの辻井伸行が
取り上げられていた。

彼らはすばらしい才能を発揮し
天才の名にふさわしい。

しかし、彼らを育てた両親は
天才ではないと言う。

石川家の子育て論は
どんな子供にも才能がある。
それを見付けるのは
親の役割。

子どもがしたい事を全てやらせ
その中でゴルフが一番だった。

辻井伸行の母親は幼い彼の
音への関心に気がつき
それを伸ばしていった。

二人のように才能を伸ばすには
どうしたらいいのか。
両者の根底にあるのは
緊密な親子のコミュニケーションだ。

ある商店街活性化の要因は
古き良き時代を取り戻す事だった。

古い街並みに戻し
人と人との対話を取り戻すこと事で
大型店舗との差別化を図り
成功した。

ここでのKEYワードも
コミュニケーションだ。

急激な発展をしたこの20年間で
おおきな社会の歪みを生んだ。
その原因の一つが
コミュニケーション不足だ。

現代の若者達が、この歪みの歴史
そのものだとすれば悲しい。

しかし、どんな子どもにも
才能が隠れている。
大人はその才能を
つぶしてはいけない。

才能を見付けだし
伸ばす余裕のある
世の中にしなければならない。

コミュニケーションを取ると言う事は
そう簡単な事ではない。
時には面倒な時もある。
しかし、逃げてはいけない。

いま、将来に夢や希望を持てない
若者が多いという。

相手の心に働きかけ
心を動かすコミュニケーション力を持った
人間味のある若者が一人でも増えれば
社会は変わる

急ぐ事は無い。
あきらめるのも早い。

建築の設計も
コミュニケーションがいのちだ。

人間味のある設計、
人間味のある自分自身を
目指して精進したい。



2010年4月27日(火 ) : ガス釜・化粧品・シックハウス・・ 

                   ・・原点にもどれば・・

電器量販店に炊飯器を買いに行き、
店員に
「ガス釜と電気炊飯器、どちらがご飯が美味しい?」
と聞いてみた

電器店の店員の応えがふるっていた。
「IHも圧力釜も全ての電気炊飯器は
ガス釜の味を目指して
いろいろと工夫しているんです。

だから、
どちらが美味しいかと聞かれると
ガス釜のほうがおいしいに
決まっていますよね」
と、陳列棚の隅っこのほうに置いてあった
ガス炊飯器のところに案内してくれた。

「どちらが便利と聞かれることはよくあるんですが、
どちらが美味しく炊けるかと
聞かれることはあまりないので
ちょっと嬉しいんです・・」
と笑いながら

ガス炊飯器はIH炊飯器の
半分以下の値段だった。

冬場はどうも肌が乾燥してガサガサになります。
乾燥を防ぐ化粧品がいろいろ出回っていて、
高価な化粧品がより効果があるような
錯覚を覚える。
香料や成分を様々工夫しているだろうと。

しかし、
肌が乾燥するのは
油分が足りなくなっているのだから、
風呂上りに「つばき油」を
一滴すり込めば十分と
美容師に教えられた。

建物でもシックハウス対応商品が
目白押しだ。
床材や壁材の内装材だけでなく、
キッチンや家具も対応商品だ。

対応商品とは
ホルムアルデヒド等の有毒ガスの発生が
基準値以下と言うだけだ。
発生していることには代わりがない。
何も発生しない自然素材には
代わりようがない。

代替品はあくまで代替品。
本物ではありません。
いくら工夫しても
本物にかなうことはありません

どんな仕事でも代替品の仕事でなく
本物の仕事をしていきたいものです。
本物の仕事をしていると
何が偽者かがよく分かります。

代替品の仕事をしていると、
それが当たり前になって
何が本物か分からなくなります。

本当はそれがいちばん怖い。




2010年3月20日(土 ) : 奇跡のピアノコンクール・・ 

                   ・・辻井伸行の世界・・

若干二十歳の全盲のピアニスト、
辻井伸行が、
4年に一度開かれる
ヴァン・クライバーン
国際ピアノコンクールで
優勝。
日本人初の快挙を成し遂げた。

ワルシャワのショパン・コンクールと双璧をなす
ピアニストの登竜門である、
テキサスのフォート・ワースで開かれた
このコンクールには
世界中から選ばれた29名が挑戦。

1ヶ月間にも亘る選考会で
超絶技巧の演奏と
なんとも豊かな表現力を競い合った。

一次審査はソロのピアノリサイタル。
二次のセミファイナルは
弦楽四重奏団との共演を行ない、
三次のファイナルでは
オーケストラとの共演を行わなければならない。

全盲のピアニストを戸惑っていたのは、
むしろ共演者であった。

指揮者のいない室内楽では
お互いのタイミングを眼で合図するのだが、
辻井は共演者の動く音、
聴衆の静まり具合で
見事にタイミングを計っていた。

四重奏団のリーダーは
彼の耳の集中力に驚いていた。

「眼でタイミングを採る以上に
良いアンサンブルになった」と。

指揮者とのタイミングを計るオーケストラでは、
指揮者の呼吸を聴き取り、
寸分の狂いも無い
絶妙なコラボレーションを演じた。

オーケストラの指揮者は
「彼のコミュニケーションは
聴くことによって成り立っている。
他のピアニストより、
むしろ、より優れた共演になった」
と語っていた。
より深い音楽性を実現できたと

豊かな音楽性を発揮する人間の能力に
限界は無い。

人間の持つ無限の可能性が
まさにそこにあった




2010年2月16日(火 ) : 映画 『おとうと』 家族の絆・・ 

                   ・・「人と人の関わり」を・・

山田洋次監督の10年ぶりの現代劇
『おとうと』が
1月末に封切られた。
吉永小百合が『母べえ』に続く、
山田洋次監督作品での主演です

どの家族にも
あまり歓迎されない
兄弟がいる・・・

「看取り」や「ターミナルケア」などの
現代的な問題に触れながら、
その人間関係、
家族の絆に
スポットをあてた映画です

行旅(こうりょ)死亡人って
お聴きになったことが
あるでしょうか

「身元不明の自殺とみられる死者」や
「行き倒れ死」など
国の統計上では分類されない
「新たな死」で
亡くなった人のことを指すのです。

2008年、
この行旅死亡人が
全国で32,000人を超えるという
衝撃的な結果が
NHKの調査で分かりました

32,000人の内、
身元不明者は1,000人。
親族からの引き取り拒否が
31,000人に上るという

地域との絆である「地縁」を失い、
社会から孤立した人が、
家族や親類との絆である「血縁」からも
孤立していっているのに加え、
終身雇用が壊れ、
会社との絆であった「社縁」までが
失われていった。

人と人との関わりが
どんどん薄れて行く社会が、
家族をも崩壊させていく。
日本が急速に「無縁社会」と
なっているのです。

構造改革の結果
生み出されてしまった
「無縁社会」。
何よりも大切な
「いのち」が軽んじられている
私たちの国。

家族との絆を深めながら
地域での関わりを拡げていく。

そんな社会を取り戻さなければ
未来はない。
私たちが家族の中で、
地域の中で、
出来ることは
まだまだあるはずだから・・・




2010年1月20日(水 ) : 神戸大震災から15年・・ 

                   ・・「KOBEの15秒」の真実・・

1月17日、宝塚中山寺脇の詫びた茶室で
社中の初釜がおこなわれた。
15年前の17日朝5時46分、
僅か15秒の揺れが
神戸を大惨事に陥れました。
宝塚に住む社中の一人が初釜を欠席し、
神戸大震災追悼行事に
ボランティアで参加した

神戸大震災から15年。
震災を機に急速に進んだ
地震研究の結果、
世界に都市直下の活断層の脅威を知らしめた
「KOBEの15秒」の真実を
NHKが報道した

活断層面にあった
二つのアスペリティ(固着域)が
連続して破壊することによって
二度の大きな揺れがたて続けに起こった。
一度目の揺れで大きな損傷を受けた建物に
二度目の揺れがとどめを刺した

今まで未解明の要素を
多く包含していた地震の姿が
科学の力でその姿を徐々に現し始めてきた。

活断層破壊を引き起こす
地下深くに滞留する水の存在。
固い地盤の上に堆積した
柔らかい地盤の複雑な揺れ。
地下水を潤滑剤とした
表層の高速地すべり現象

現在の耐震対策の様に
全国一律の基準では
地域によってかなりの違いをもつ
地盤の性状には対応できない。

世界では類を見ない
活断層を跨いで建っている原発。
液状化や地すべりを起こす地盤の上に
造られた住宅街など、
地盤の特性を無視して開発された
敷地が多く存在している

私たちの生活している場所の
地盤はどうなっているのか。
次なる活断層地震に備えて
正確な情報を知り
必要な対策を想定しておくことが
いま求められています。

琵琶湖西岸断層が動くと
草津のほぼ全域を震度6の地震が
襲うのです




2010年1月13日(水 ) : ウィンフィル・ニューイヤーコンサート・・ 

                 ・・「沈黙」と「間」を豊かに響かせて・・

ウィーンフィルの
ニューイヤーコンサートの響きが
我が家の居間の空間を
きらびやかに満たしていった。

ヨハン・シュトラウスの
『美しく青きドナウ』が
なんともゆったりと蛇行しながら
その川幅を拡げていく。

ラストは聴衆と一体になった
ラデツキー行進曲。
曲のところどころで指揮者にリードされた
聴衆の手拍子が
オーケストラの音と響きあう。

曲の中に散在する「沈黙」=「間」が
透明感を持って
曲全体に思いがけない感銘を
生み出している。

1941年に始まったウィーンフィルの
ニューイヤーコンサート。

シュトラウス・ファミリーの
功績を称えるコンサートとして
70年にわたって続けられてきたが、
演奏者や指揮者が
毎年変わりながら
その生命力を生き生きと発展させてきた。

常に変化発展することによって
その輝きを増してきたのです。

たてものを創り上げていくのも
同じです。
人に優しくきもちいいたてものを
追求し続けるためには、
常に内容を変化発展させていくことが
求められています。

「沈黙」と「間」が
ゆたかに響くたてものが
今年のテーマと成りそうです。


2010年1月02日(土 ) : 山の神が箱根を駆けあがった・・ 

                     ・・歴史の歯車を動かす力に・・

正月2日の箱根駅伝 
往路最後の山登り・・
5区を今年も山の神が駆けあがった

東洋大学2年の柏原竜二選手だ

驚異的な速さで山を駆け上り
区間新を出した昨年のタイムを
更に10秒も縮める大記録を
たたき出した

ゴールした直後に
柏原選手が語った言葉が
印象的だ

「昨年の自分に負けたくなかった」

破れそうもない記録
動きそうにない日本経済
変わりそうにない社会の仕組み
越えられそうにない
平和への高いハードル・・

昨年は1年生だった柏原選手が
破れそうもなかった記録をやぶり
日本とアメリカでは
変わりそうになかった政治が動いた

核廃絶にむけて
オバマ大統領のプラハ演説から
大きな変化が起きようとしている

柏原選手は「昨年の自分」を
超えるために
1年間の努力を積み重ねた

質で越えるのか
量で勝負するのか・・

ちょっとでは動きそうもない
歴史の歯車を
動かす力となるために

日々の挑戦を大切にしていきたい

『昨年の自分に負けないように』



TOPへ

・・人にやさしくきもちいい、街にとけこむたてものを・・

畠山フォルムデザイン設計事務所 〒525−0026 滋賀県草津市渋川1丁目6−20
TEL: 077-566-5171  Fax: 077-566-5172