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****2017年  6月号****

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≪ 北中小路の家 現場監理と 名水点て ≫ 10

2017年 6月 14日(水) : 内部造作工事       .

・・京都名水の井 釣瓶水差 茶花・・  





玄関からホールの下がり天井
杉板張りが出来ました。
極めて節の少ない
赤みの柔らかい杉板

いい材を選んでいただきました





リビング裏に
クローゼット前を通り
杉板張りのWCにつながる
廊下を新設

座敷のお客さんが
居間を通らずに
WCに行ける様に・・








広縁は
屋根下地現し化粧天井を
そのまま使う計画でしたが

壁を全て改修すると
痛み具合が目立ちそうなので
工務店にお願いして
杉板張りに







WCの壁は杉板張り
薫りもさることながら
冬も暖かく
ある程度臭いも吸収します
ドイツ製の防水塗料で
汚れもつきにくくなります









洗面の壁も杉板
湿気を吸排しますので
表面結露が起こりません

もちろん冬も暖かく
肌にもやさしい







溝も樋端も磨り減っていたので
和室の敷居も入れ替えることに

柱に仕込むホゾをつけた
集成桧の敷居小口

大工工事もあと少しです





6月に入ってのお茶のお稽古は
名水点て 
注連縄飾の釣瓶水差し
今日庵の梅の井が有名

滋賀県彦根には
十王村の水が
名水百選に選ばれている

名水を味わった後に
濃茶をいただく







床の花籠には
色鮮やかな京鹿の子












水無月らしく
ヤマアジサイ













梅花空木も静かに











彩を添える弁慶草










可憐な花の釣り舟草
名前の由来は
釣竿を伸ばしているように
見えるからでしょうか



 

 
≪ 西大路の家 現場監理 と 西應寺  ≫ 09

2017年 6月 12日(月) : 木軸工事ラス板張り    .

・・西應寺の雲南萩と杜若(かきつばた)・・  
.         












スケルトンになった鉄骨躯体部分に

木造軸組みで1階住居部分を

組み込んでいきます

















手馴れた大工さんの仕事で

ラス板が貼り進みました
















皐月と水無月の二度

湖南市菩提寺の

西應寺に行きました















平城京の鬼門封じとして建立された

少菩提寺の伽藍群の一つが

西應寺の前身

500年の歴史を持つ











西應寺の枯山水の庭園の石組みは

近江の才人といわれた

勝元鈍穴の作庭

鈍穴流石組みの上に

本殿改修時の菊飾瓦が

据えられている











三尊石を中心とする石組みや

三石を寄せた踏み分け石など

独特の石組みが面白い

















皐月に訪れたときには

ツツジが満開















珍しい雲南萩が

境内のあちこちに

一斉に花を開いていました



















水無月に訪れると

池に杜若(かきつばた)が

清楚に咲いていました















杜若とよく間違える

アヤメは

湿地には咲きません

















花菖蒲は湿地でも乾地でも

咲くようですが

杜若とは花の風情が

違いますね





 

 
≪ 北中小路の家 現場監理 と 茶花  ≫ 08

2017年 6月 06日(火) : 紅柄塗りと茶花   .

・・6月の茶花は 伊勢なでしこ・・  
.         












熨斗や漆喰も終わり

いぶし瓦一文字葺きがほぼ完了

降棟の雲形鬼瓦














加敷造りの軒天

紅柄部分の塗替え

焼き杉板張替え

杉笠木リボス塗り
















玄関ホール下り天井も杉板張り

奥に向かう杉の板目
















造付の玄関下足箱

棟梁作のタモ積層家具

















タモ積層の書斎本棚

綺麗に整理されている大工道具

綺麗な現場は仕事も綺麗














縁桁 垂木 小舞 化粧野地の

広縁天井

紅柄塗替えます




















居間天窓の木枠

倹飩で木製建具を納めます

















座敷用のエアコン用チャンバー

空調機格納スペースです



















座敷の小壁に

給排気グリルを設置します















階段下収納も杉板張り

ベニヤの様に

接着剤臭が籠ることもない















階段は杉積層材

足触りが柔らかく

滑りにくく安全














階段室採光窓

廊下から開閉できる

壁の開口


















一階から地棟まで伸びる

存在感のある大黒柱












先週のお茶のお稽古

茶花は伊勢なでしこと

下野 蛍袋

















伊勢神宮のお祓いに使う

大幣(おおぬさ)に似ていることから

伊勢なでしこ







 

 
≪ 北中小路の家 と 茶花  ≫ 07

2017年 6月 01日(木) : 杉板天井と先週の茶花   .

・・床の軸は「山是山水是水」・・  
.         










玄関の天井に杉板の上小節材が

張り終りました

柔らかな赤み白みの杉が

よい香です









先日のお茶のお稽古

床の軸は「山是山水是水」

悟りに至らない時は

山は山、水は水にしか見えないが

悟りを開くと山も水も同じになる

更に修行を深めると

山は山として、水は水として

新鮮にその姿を現すということ




その意味で違いを認めることの

大切さを示している。

















茶花は

仙台萩















利休梅によく似た

さつき梅

後ろに見えているのが

藤色の下野(しもつけ)


















道端によく見かける

金糸梅













可憐なツボサンゴと

忍冬




山紫陽花の一種

七段花もありました




 

 
≪ 北中小路の家 現場監理  ≫ 06

2017年 5月 23日(火) : 杉面皮の相手柱と5月の花   .

・・石竹パンジーキンギョソウ   ・・  
.         トクサとセージの花・・












床柱が杉の絞り丸太なので

仏間の相手柱を

杉磨丸太から杉面皮柱に

変更











「草」の床柱に

仏間に使う相手柱は

「行」の面皮で受ける

面幅は細いところで

六分に



















面皮柱は幕板の内側に

仏具収納の角柱となる














面皮柱の下部は

床板を决り込んで

胴付き納まり
















仏具収納部分が

組み上がりました


















広縁の二間の鴨居が

大きく反っていたので

吊束とも入れ替え
















吊束は長ほぞにするところが

短ほぞとなっていたので

丸込み栓留め
















ダイニングの造付デスクも

タモ積層板で

組み上がっていました















近所の家の

キンギョソウ



















あでやかなセキチク


















パンジーも色とりどりに



















いろいろな色のパンジー


















午後からメンテにお伺いした家の

前栽に茂る木賊(トクサ)

葉は目の細かいヤスリになる















玄関前には

セージが拡がっていました









 

 
≪ お茶のお稽古  ≫ 05

2017年 5月 13日(土) : 「薫風自南来」忍冬二人静   .

・・5月に入って風炉での点前   ・・  
.         床に静かに突き抜け忍冬の花・・


床の軸は「薫風自南来」
「くんぷうじなんらい」と読むのが習慣的。

夏は暑いといっても、時折吹いてくる薫風によって
涼しくなる。

その心地よさ、すがすがしさは
むしろ夏でないと味わうことができない

との意。














茶花は清涼感に溢れて

都忘れ













涼しげなビャクラン
















可憐な丁子草

















耐えてひらいた 

突き抜け忍冬(にんどう)


















ひっそりと二人静



















風炉の釜は 刷毛目地紋尻張釜

灰形に藤灰が撒かれて

陰陽のバランスを取る









台天目の点前も風炉での点前は半年振り

お茶も仕事も事前準備が大事だと痛感!



 

 
≪ 上平木町の家 監理 ≫ 03

2017年 4月 25日(火) : 内部工事がほぼ竣工       .

・・随所に際立つ棟梁の技 ・・  
.         キッチンにランとスターチス・・














杉磨き丸太に取り合う
キッチン背面の食器棚

上部の硝子戸と取り合う部分は
丸太を决って建具を納める

















家電収納部の甲板は
タモの積層材 自然塗料仕上げ

甲板上部の柱は磨き丸太化粧

甲板下部の硝子戸取り合いは
杉磨丸太片面取り











タモ積層の配膳カウンターを
杉磨丸太に欠き込み納まり

カウンター小口銀杏面取り
端部寸留め

引出し鏡板は
栓突板練付け自然塗料仕上げ













厨房上部の吹抜

辻子桁行きの
小壁土壁部分に開けた
双窓

北の天空からの柔らかい光

天井は杉の羽目板

















杉磨丸太の頂部見切は
成一寸5分の杉柾台輪

台輪下の小壁も
丁寧に珪藻土塗り
















杉の台輪・米松繋梁・杉磨丸太と
下り壁の杉の無目の取り合い

黒い梁は
既存の松梁洗いの上紅柄塗り

















タモ積層材で造った配膳卓
四段引出し付き

脚パネル端部繰型付き












厨房背面の二連食器棚

四尺五寸間隔の桧柱間に
戸棚・引出しを組込

タモ積層の甲板
杉の舞良戸
和紙硝子戸
栓鏡板引出しを

一部の隙もなく組む
棟梁の技














天袋と地袋は
杉の舞良戸

桟の見附は八分















システムキッチンの周囲の壁は
鋳込み成型磁器タイル

「ベルドゥーラ」
イタリア語で「野菜」















キッチンの周りに
いろどりと料理の愉しさを
醸し出す















対面キッチンのカウンターには

ダウンライトの明かりに輝く
ピンクのランの花






















紫の色が映えるスターチス


















カウンターの腰壁仕上は
珪藻土塗りさざなみ仕上

出隅見切り材に銀杏面

















辻子の空間は
面戸の隙間などで

気密性は期待できない

一階の居住部分の気密断熱の為
床に断熱材を充填し
杉厚板敷き
















LEDの壁付照明も設置して

愉しげな空間が出現


















孫たちの遊び場所に
成るのでしょうか・・・


















土間のおくどさんの上部にあった
煙り抜きの為の越し屋根
















リビングダイニングに残る
差し鴨居と小壁

天井は杉板貼りに
小壁は珪藻土塗りに

















外壁焼き杉板は
ドイツ製自然塗料で塗替え

水平設置タイプのカーポートを
軒下端に差込

奥の駐車場に入る為
隅切りに改修した瓦塀

鎧壁仕上げに
スタッコ吹付け
幅木洗い出し仕上げ

外構も出来てきました




 

 
≪ 茶道お稽古 ≫ 02

2017年 4月 22日(土) : 「竹有上下節」利休梅高取八仙      .

・・大円草の点前稽古・・  
.         客ぶり稽古は唐物・・






床の軸は
「竹有上下節」

たけ上下に節あり・・の禅語

「変わりのない同じ竹の中にも
上下、異なる節がある」こと

同じ平等の中にも
違いがあることを認め

違いがあることを認めながら
基本的には平等である。

本質的な平等を収めながら
区別は区別として
尊重することが大切だということ。



・・・とても深い










お稽古は
炉があるうちにと、今日は大円草

先輩社中に見ていただきながら
何とか終える

客ぶり稽古は唐物

珍しい高取八仙の茶入れを
見せていただいた。

透木釜は老松模様












メンテにお伺いした施主宅の前栽に

ベニハナトキワマンサクが
満開
















樹高2.5mほどに育っています


















その足元に
シロハナトキワマンサクが
小さく咲いていました









 

 
≪ 北中小路の家 監理 ≫ 01

2017年 4月 19日(水) : 浮造り葉牡丹ベニカナメモチ      .

・・大工工事がすすむ北中小路の家・・  
.         現場の廻りの春の花たち・・









改修する仏間の既存書院障子

柳障子に複雑な模様を組み込んだ
変り組書院障子

手の込んだ建具を
大切に残します











書院の出ている
広縁の床を改修するので

書院を受けていた飾束を
一旦外しました

小槌の透かしに
銀杏面のつけられた
繰形のある飾束です















階段に使用する杉のCLTパネルが
搬入されていました

杉の繊維方向を直交させた
積層パネルなので
極めて寸法の安定性が
高いパネルです











階段の踏面になる面は
浮造り加工で滑り難くしています

柔らかい年輪の春材の部分を削り
堅い秋材の部分を浮き出させて
凹凸をつけます



















大屋根の棟南側にも
縁起物の鶴の棟巴瓦を
付けました














入母屋の妻壁の
水切熨斗瓦もきっちりと
納まっています

これから破風に紅柄仕上です















仮住まいとなっている
離れの玄関の葉牡丹に
花が咲いていました













現場からの帰り際に
生垣の裾に白い小さな花

ユリ科のハナニラです
葉が韮の葉に似ているので
ハナニラ

英名は
スプリング・スターフラワー

なるほど 春の星です












車を停めている公園の
桜並木は葉桜に

遅咲きの花が咲いていました

名残の桜です













楓の青葉の下に
紅葉の花が咲いていました

地味な花なので
ひとり静かな風情です















公園の周りの生垣は
ベニカナメモチ

新芽の紅色が燃えるようで
緑の葉と鮮やかな
コントラストを創っています

浮き立つ春です









・・人にやさしくきもちいい、街にとけこむたてものを・・

畠山フォルムデザイン設計事務所 〒525−0026 滋賀県草津市渋川1丁目6−20

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